ベランダや屋上に防水工事は必要？役割や大切な理由を解説

ベランダや屋上は雨や紫外線の影響を直接受けるため、雨水の浸入を防ぐために防水工事が施されています。
防水工事をすることで雨水を遮断し、建物自体の耐久性や美観を保つことにもつながります。
そのため、塗膜の剥がれやひび割れなどの劣化が発生している場合はメンテナンスが必要です。

本記事では、ベランダや屋上に防水工事が必要な理由について解説します。
また、防水工事の種類についても解説するので、ベランダや屋上の防水工事を検討されている方はぜひ参考にしてください。

防水工事の役割

防水工事は雨が直接当たるベランダやバルコニー、屋上や屋根などでおこなわれます。
雨水が建物内部へ浸入することを防ぐ目的があります。

防水工事の役割は以下になります。

建物の耐久性を保つ

雨水が建物内部へ入り込んでしまうと、雨漏りへと発展してしまう恐れがあります。
雨漏りが発生してしまうと、最悪の場合は建物内部の腐食にもつながってしまうのです。
腐食は建物の耐久性を低下させる原因になります。
しかし前述した通り、防水工事には建物内部への雨水の浸入を防ぐ役割があるため、雨漏りや建物の腐食を防止することができます。
その結果、建物の強度を高めて耐久性を保つことができるのです。

美観を保つ

雨水が当たることで、ベランダや屋上に剥がれや汚れなどの劣化が起こるだけではなく、天井やクロスにシミができるなど建物内部にも劣化症状が現れてしまいます。
そのため、建物の外観や内部の美観が損なわれてしまうのです。
防水工事によってこのような劣化を防ぐことができるため、建物の美観を保つことにつながります。

カビを防ぐ

雨が当たる場所にはカビが発生しやすい環境です。
そのため、防水工事が施されていないとさまざまな場所でカビが発生してしまいます。
カビはアレルギーを引き起こす原因にもなり、健康にも影響してしまいます。
防水工事をおこなうことで、カビの発生を防ぐことができます。

ベランダや屋上防水工事が大切な理由

前述の通り、防水工事には雨水の浸入を遮断して雨漏りを防ぐ役割があり、建物自体の耐久性を保つことができます。
そのため、雨漏り防止のためにはベランダや屋上の防水工事が大切なのです。

新築を建てた際にはベランダや屋上に防水工事が施されていますが、年数の経過によって劣化してしまうことで防水機能が低下してしまいます。
防水機能が低下してしまうと、室内へ雨水が入り込み雨漏りが発生してしまうのです。
ベランダや屋上から侵入した雨水は、室内の天井や壁にシミとして現れ、美観を損ねることはもちろん内部の腐食にもつながってしまいます。
雨水がどのような経路で屋根裏を通ってきたのかを特定するのは難しいため、天井や壁に現れたとしても雨漏りの原因の特定は難しいのです。
最悪の場合は、天井を剥がして雨漏りの原因を特定する工事をおこなうこともあります。
知らず知らずのうちに雨漏りが進んでいることもあり、このような場合は建物の構造にも影響していることが多いため注意が必要です。
湿気による劣化やサビなどが発生しないように、雨漏りは早期に発見して補修することが重要ですが、雨漏りは知らないうちに進行していることもあるため難しいです。
そのため、雨水の浸入の恐れがあるベランダや屋上などには防水工事が欠かせません。

防水工事にはいくつか種類があり、最近の一般的な住宅ではFRP防水が主流となっています。
防水工事の種類については後述します。
FRP防水は高い防水性があり、とても丈夫で耐荷重性や耐摩擦性にも優れている工法です。
そのため、現在多くの一般住宅で採用されています。
ただし、どの工法もメンテナンスを怠ってしまうと劣化によって防水機能が低下してしまうため、定期的なメンテナンスは必要です。
定期的なメンテナンスをおこなっていれば表面の劣化もしにくくなり、トップコートの塗り替えのみで済むケースもあります。

雨漏りを防いで建物を守りためには、ベランダや屋上防水のメンテナンスは放置せずにおこないましょう。

防水工事の種類

一口に防水工事と言っても、いくつかの種類があります。

防水工事の種類は主に以下の4種類です。

それぞれ施工方法や適している箇所が異なるため、以下で詳しく解説します。

ウレタン防水

ウレタン防水とは、液体状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を作る工法です。
メリットは複雑な形状など下地の状態に関係なく施工が可能な点です。
一方、乾燥時間が必要なため工期が長くなるというデメリットがあります。
主にベランダやバルコニー、屋上などで施工されることが多い工法です。

FRP防水

FRP防水とは繊維強化プラスチックのことで、ガラス繊維とポリエステル樹脂で防水層を作る工法です。
衝撃に強く頑丈なため、重さによって傷みにくい点がメリットになります。
また、工期が短いというという大きなメリットもあります。
デメリットは紫外線に弱いためひび割れやすいという点で、5年ほどを目安にトップコートの塗り替えが必要です。
主にマンションの屋上やベランダ、一戸建ての屋上などで施工されます。

シート防水

シート防水とは、塩化ビニールシートやゴム製のシートを接着剤などで貼り付ける工法です。
広い範囲を一度に施工できるため、工期が短縮できるというメリットがあります。
一方、複雑な形状には施工できないというデメリットもあります。
主にビルや商業施設の屋上、マンションの共用部などで施工されます。

アスファルト防水

アスファルト防水とは、合成繊維不織布のシートに液状のアスファルトをコーティングしたものを貼り重ねる工法です。
メリットは、強度があるため上から人だけではなく車も通ることができる点です。
主には、ビルやマンションなどの屋上や屋根などで施工されます。

まとめ

ベランダや屋上に施工されている防水工事は、雨水の浸入を防ぐことが目的でおこなわれ、建物の耐久性や美観を保つためにとても重要な工事です。
ベランダや屋上、屋根などさまざまな箇所から雨水が浸入してしまうと、雨漏りへと発展してしまい建物が腐食してしまう可能性があります。
そのため、ひび割れが発生していたり水溜まりがあったりなど、防水機能が低下していると思われる劣化症状が現れた場合は、放置せずにメンテナンスが必要です。
ベランダや屋上の劣化が気になっている方は、本記事を参考にして適切な防水工事をおこなってください。

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