屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

屋根は雨や風、太陽光など過酷な環境にさらされています。

塗装が必要になる頃には、当然ですが劣化も進行しています。

長持ちする塗装に仕上げるには、下地を良好な状態に整えてから塗装しなければなりません。

そこで重要となってくるのが「下地処理」と「下塗り」です。

本日はこれから屋根塗装をお考えの方に向けて、屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性を解説したいと思います!

目次

屋根塗装の下地処理と下塗りが重要と言われる理由

塗膜は下地に密着することで長く定着します。

つまり下地の状態が悪ければすぐに剥がれてしまうということです。

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

屋根は何も遮るものがないため、太陽光や雨、風などの影響を強く受けます。

劣化が進行しやすくなっていますから、塗装する頃には下地の状態も当然のように傷んでいます。

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

それでは下地に塗膜を定着させるにはどうしたらいいかというとそれはこちらの2つの工程を徹底的に行うことです。

  • 下地処理
  • 下塗り

各工程の具体的なことは後述しますが、下地処理とは下地を整える作業のこと

一つの作業のことを指すのではなく、複数の下地処理作業があります

そして下塗りはシーラーやプライマー、フィラーなどの下塗り材を塗る工程で、下地への密着性を高める目的があります。

屋根塗装の流れについてはこちらの「屋根塗装が完了するまでの流れ」をご覧ください。

それでは次の項で下地処理の作業をご紹介いたします。

屋根塗装の下地処理はどんなことをする?

塗装する面を下地と呼んでいます。

塗装が必要になる頃には、ほとんどの屋根の下地は傷んでいるため、これからご紹介する下地処理を行って塗膜が密着しやすい下地に調整します。

高圧洗浄

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

高圧洗浄は屋根に付着する汚れや古くなった塗膜、苔などをきれいに取り除く作業です。

劣化した屋根は破損しやすいですから、状態を見ながら洗浄する必要があります。

棟板金の補修

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

棟にある板金を棟板金といいます。

経年劣化した棟板金は釘抜けや下地の劣化、板金の歪み、シーリングの劣化などが起きています。

風の影響を強く受けますので、釘が抜けている場合は再打ち込みするなど、塗装する前に補強します。

屋根材の補修

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

ひび割れたスレートはシーリンを打って補修します。

大きく破損している場合は、屋根材を差し替えすることもできます。

破片がなくなっていると修復できませんのでご注意ください。

シーリング処理

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

シーリングは隙間を塞いで防水性を高めるための充填材です。

棟板金の継ぎ目やスレートのひび割れの他に部材同士が接するところや納まりの上で生じた隙間などにシーリンを打ちます。

シーリングは紫外線に弱く、10年ほど経っていればひび割れなどを起こして水が内部に流れ込みやすくなっています

屋根塗装をするときは、防水性を高めるシーリング処理も忘れずに行うことが大切です。

下地が傷んでいる場合は1回下塗りしただけでは足りない!

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

下塗りではシーラーなどの下塗り剤を塗ります。

屋根塗装でフィラーを使うことはほぼありません。

下地への密着性を高めるほかに塗料の吸い込みを防ぐ役割もあります。

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

通常、下塗りは1回塗りです。

しかし、塗料には確保しなければならない塗膜厚というものが仕様書で支持されています。

それはシーラーなどの下塗り剤も同様です。

屋根のように劣化が進行しているところを塗装すると、通常よりも塗料の吸い込みが激しくなるため、1回では足りないことがあります。

いくら仕様書に1回塗りと書いてあっても塗膜の厚みが薄くなる場合は、乾燥させてからもう一度塗料を塗り重ねて必要な塗膜厚を確保しなければなりません

下塗りの効果が低くなれば塗装の耐久性はおろか色ムラも発生しやすくなります。

塗料の中には遮熱性を兼ねている塗料もありますので、屋根塗装を行うときは塗料の吸い込みも考慮して、臨機応変に対応することが大切です。

屋根塗装をするときは下地処理と下塗りも意識しておきましょう!

屋根塗装の下地処理と下塗りの重要性

屋根塗装は下地処理や下塗りが適切に行われているかどうかで耐久性がだいぶ変わってきます。

塗装は屋根と外壁を一緒に行われることが多いですが、下地処理や下塗りが不十分なら、屋根のほうが先に塗装が剥がれてきてしまうでしょう。

ただでさえ傷みやすい環境にさらされているからこそ、長く塗装が定着できるように、屋根塗装を行う際は下地処理と下塗りを念入りに行うことが大切です。

これから屋根塗装をされる方は、ぜひ下地処理と下塗りについてもよく目を通しておいてください。

屋根塗装は縁切りも大切な工程です。
これから屋根塗装をお考えの方は、ぜひこちらの「スレート屋根の塗装で使うタスペーサーとはどんな部材?」もご覧ください。

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