外壁塗装を始める前に知っておきたい基礎知識
「外壁塗装のことならなんでも知っている！」
このような方はそう多くはないかと思います。
なぜなら、外壁塗装は何回も行うものではないからです。
日本の戸建住宅は３０年が建て替えのサイクルとなっておりますので、外壁塗装はせいぜい２〜３回くらいしか行わないかもしれません。
外壁塗装は定価というものがなく、既製品のように完成品があるわけではありません。
ですから、外壁塗装についてなにもわからないというのは当然なのです。
しかし、なにも知らないまま工事を始めてしまうのは厳禁です。
なにも知らずに工事を始めてしまうと、思わぬところで失敗して後悔が残ってしまうかもしれません。
本日は、これから外壁塗装をお考えの方に、工事を始める前にぜひ知っておいていただきたい塗装工事の基礎知識をお伝えさせていただきたいと思います！
【外壁塗装をする必要性】
「外壁塗装は本当に必要？」
このような疑問があると中々塗装工事をしようとは思いませんよね。
これから外壁塗装を行うにあたって、まず知っておいていただきたいのが「どうして外壁塗装が必要なのか」です。
外壁塗装が必要な理由は以下のとおりです。
- 外的な要因から建物を保護するため
- 建物の美観を保つため
- メンテナンスコストを抑えるため
建物は常に風雨や太陽の日差しなどにさらされています。
年数が経過した分だけ劣化は進むため、ダメージを負った建物を復活させるために外壁塗装が必要なのです。
外壁塗装の必要性については「外壁塗装はした方がいい？塗装を古いままにしておくリスク」で詳しく解説しておりますので、ぜひこちらもご覧ください。
【塗料は配合されている樹脂に違いがある】
外壁塗装でよくご検討していただきたいのが「どんな塗料で塗装するか」です。
外壁塗装で使用する塗料はたくさん種類があり、どれも性能、特徴、耐用年数などが違います。
ご予算やご希望している性能などを考慮して、最適な塗料を選ぶことがとても重要です。
塗料は配合されている樹脂に違いがあります。
配合されている樹脂は「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」などがあります。
樹脂の違いで耐用年数、コストなどが異なりますので、樹脂の違いでどれくらい耐用年数が違うのか知っておきましょう。
「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」は基本的な塗料です。
上記塗料の耐用年数は以下のとおりです。
- アクリル塗料：５〜７年
- ウレタン塗料：７〜１１年
- シリコン塗料：１１〜１４年
- フッ素塗料：１５年〜
現在主流の塗料はシリコン塗料です。
普及している塗料は性能とコストのバランスが良く、まず選んで間違いないですので、どんな塗料を選べばいいか迷っている方は、シリコン塗料を基準にご検討してみてください。
【塗装が必要なサインとは？】
【外壁塗装をする必要性】でお伝えしたとおり、建物を長期的に維持していくためには、定期的に塗装が必要です。
そして「いつ塗装するか」も重要なポイント。
塗装をするタイミングを間違えてしまうと、劣化が進んでしまい、工事コストを上げてしまう可能性があります。
外壁塗装をお考えいただく時期は「年数の経過」と「劣化症状」の２つを目安にしてください。
「年数の経過」は上記の「塗料は配合されている樹脂に違いがある」でお伝えした、「塗料の耐用年数」を目安にしてください。
例えば「シリコン塗料」の場合、１１〜１４年が耐用年数ですから、これくらいの時期に再塗装をお考えください。
また、年数の経過と一緒に「劣化症状」も見ておきましょう。
劣化症状は塗装が必要な重要なサインとなりますので、普段から建物の状態を確認してそのサインを見逃さないようにしましょう。
外壁塗装のタイミングについては「タイミングを逃すと劣化が進んでしまう？外壁塗装の塗り替え時期はいつ？」で詳しく解説しておりますので、ぜひこちらもご覧ください。
【外壁塗装は下地処理と下塗りが重要！】
塗装はただ塗料を塗るだけのように見えるかもしれません。
しかし、塗装は正しい手順で正しく塗料を扱わないと施工不良を起こしてしまい、長持ちしません。
これから外壁塗装を考えている方は、正しい塗装工事とはどういう工事なのかを知っておきましょう。
外壁塗装で重要なのが「下地処理」と「下塗り」です。
「下地処理」とは塗装する前に下地を整える工程です。
下地処理することで塗装の耐久性が高まり、見栄え美しく仕上げることができます。
下地処理には「高圧洗浄」「ケレン」「コーキング工事」「補修工事」などがあります。
下地処理をおろそかにしてしまっては、短期間で塗装が剥がれてしまう恐れがあります。
これから外壁塗装をお考えの方は、下地処理のことも意識しておきましょう。
下地処理については「外壁塗装はただ塗るだけと思っていませんか？塗装前の下地処理の重要性」で詳しく解説しておりますので、良ければこちらもご覧ください。
つづいて「下塗り」です。
外壁塗装は「下塗り→中塗り→上塗り」の３工程で行います。
下塗りは塗装の土台となる工程でして、下地と塗膜をつなぐ大事なクサビとしての役割があります。
「下塗り」で使用するシーラーやプライマーフィラーなどの下塗り材は、塗装の密着性の向上、下地の平滑化、塗料の吸い込み防止などの性能があります。
塗料の中には「下塗りなしの塗料」もありますが、基本的に外壁のような動きのある場所はシーラーなどの「下塗り」が必要です。
外壁塗装を行う際は、見積もりに「下塗り」の項目があるか、よく確認しておきましょう。
【外壁塗装は業者選びが大事！】
最後にお伝えしたいのが「業者選び」です。
外壁塗装は人の手で行われますから、工事の質はどんな業者に依頼するかで決まると言っても過言ではありません。
業者の中でも最も注意していただきたいのが「悪徳業者」です。
「外壁塗装は下地処理と下塗りが重要」の項でもお伝えしたとおり、外壁塗装は正しい手順で正しく塗料を扱わないと施工不良を起こしてしまいます。
ですが、塗装は手抜き工事をする業者も存在し、厄介なのが、ぱっと見では手抜き工事をしたのかわからないことです（プロの目から見たら手抜き工事をしたのか一目瞭然ですが、一般の方が見極めるのは至難の業です）
そのため、適切な工事をしてもらうためには、信頼できる業者なのか慎重に選ぶ必要があります。
業者を選ぶときは以下の点に注意して業者を見極めてください。
- 見積もりの内訳が具体的に書いてある
- 工事について詳しく説明してくれる
- 質問に丁寧に答えてくれる
- 点検時や工事の写真を撮ってくれる
- 工事保証がある
- アフターサポートがある
業者を選ぶときは相見積もりをとると、適正な見積もりなのか比較できます。
また、悪徳業者は「見積もりが曖昧」「相場価格よりも安いまたは高い」「質問をしても曖昧に答える」「写真を残さない」「根拠のない大幅な値引きがある」などの特徴があります。
このような業者に工事を依頼してしまうとトラブルの元ですので、値引きなど甘い言葉には注意しましょう。
業者選びについてはこちらの「塗装屋選びのポイント」もご参考にしてください。
【まとめ】
ここまで外壁塗装を始める前に知っておきたい基礎知識をお伝えしてきました。
これから外壁塗装をお考えの方は、以下の基礎知識を押さえてから工事へと動き出しましょう。
- 外壁塗装をする必要性
- 塗料の種類
- 塗装が必要なサイン
- 下地処理と下塗りが重要な理由
- 業者選びが重要な理由
また、外壁塗装は工事の流れも知っておくことが大切です。
外壁塗装の流れは「塗装工事の流れ」でお伝えしておりますので、良ければこちらもご覧ください。
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